何かのついでに何かの餌やりに来た。
干し草の敷かれた、金網に囲まれた。
同僚らしき人が現れた。
私は
「餌やりのためにわざわざ休日出勤ですか?」
とその人に尋ねた。
その人は、ええ、まあ、と、はにかんで頭を掻いていた。
「もしかして、毎日きてるんですか?」
そう聞くと、はあ...と、ため息のような笑いのような返事をして更にはにかんでいる。
私なんて今日初めて、しかもたまたま来ただけなのに!
この人偉いなあと思った。
空を見上げると、鷲が幾羽も連なって、昇って行くところだった。
前の鳥の尾を次の鳥の嘴がくわえる。
そうやって十数羽連なって、縦に昇るさまは、トーテムポールのようだ。
ナゴミミさんが、鳥たちを見上げて、
「あれだけいれば、絶滅の心配はないよね」
と言った。
私も、その通りだなと思った。
鳥のトーテムポールは、今度はトンビが作って昇って行くところだった。
しばらくすると、鷲もトーテムポール昇りをしているのを見かけた。
***
車にのせてもらって、バイト先に向かった。
9時からのバイトなのに着いたらもう10時。
しかも何だかアジアっぽい土産屋とかが出てて、どうにもかってが違う。
あわてて電話したら、ウチウミさんのおばさんが出て、
「言うの忘れてたけど、引っ越したのよ。場所わかる?」
と言った。
元の土地は弟さんに売って、今はナカチイサトウさんの隣の隣の、シンキンの辺りに小さな事務所を構えているのだそうだ。
私は遅刻をごまかせる、とか思いながら、自転車で事務所に向かった。
*****
洪水
人形のすむ町
本当の人間
0 件のコメント:
コメントを投稿