「ここで話せない」
彼が私のpcてそう打ち終わるか終わらないかのところで上司がやって来た。
私は慌てて画面を切り替える。
恐ろしい形相の上司。
ギリギリ、ばれなかったみたい。
さりげなく席をたち、部屋を出る。
後ろから彼がついてくる気配。
裏口。
重い鉄の扉を閉めて、彼が話し出したのは、あまりに他愛のない内容だった。
しばらく黙って聞いていたけど、あまりにつまらないので、トイレに向かった。
扉を開けると、今まで見たどんなトイレよりも汚い。
右側の和式便器には新聞紙がごっそりかけてあって、その下に何が隠れているのか考えると恐ろしくなった。
部屋に戻るとアコちゃんがホールのケーキを机いっぱいに並べていた。
7、8ホールはある。
どのケーキもボール紙と毛糸で出来ている。
誰かの誕生日のサプライズらしい。
私は鼻にかかった声で、
「すごーい、かわいーい」
とか連呼して、
「私もお金出すよーっ」
と持ちかけた。
アコちゃんは一瞬宙を見て、
「やーでももう精算終わってるしい」
とか言ってだけど私は引き下がらず、更に鼻声で
「えーっだって、私だけお金出してなかったら仲間外れみたいでさびしーっ」
と言ったところで目が覚めた。
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