2013年1月27日日曜日

ナッちゃんち

ナッちゃんが、会議室に女性社員を集めて、ガラスの器に蝋細工を載せた、ギフトのようなものを配り始めた。
それで私は察した。
「ナッちゃん、とうとう会社やめるの?」
いい終わる前に、涙があふれ、私は見苦しくオイオイと声を出して泣きじゃくった。
なっちゃんはおろおろして
「もう随分前から決まってたんです」
と、私をなだめた。
ナッちゃんを困らせていると分かっていたし、そんなに泣くほど恐ろしいことでも悲しいことでもない気がしてきたのだけど、一度泣きだしてしまった勢いはなかなか止められるものでもなく、泣いて悲しみをアピールするのがナッちゃんへの礼儀のような気もして、私は会議室で泣き続けた。

見かねたナッちゃんは、私をナッちゃんの自宅へ連れて行ってくれた。
陽のあたる日本家屋。
縁側がある。
ナッちゃんは、いつの間にか引っ越していたらしい。

家の中にはナッちゃんの友達がいて、私とその女の子はすぐに意気投合した。
どうしてだか忘れたけど、多分、趣味の話で盛り上がったか何か。

その後、ナッちゃんの家を出たら、広い、グリーンハウスのような玄関テラスに、ウッシーかモッちゃんのお母さんが座っていて(どっちのお母さんだったかどうしても分からない)、家まで送ってくれるという。

彼女の車に乗り込む。
彼女の独特な喋り方、アクセントに懐かしさを覚える。
「私道がわからないから。案内してね」
彼女がいう。
けれども私だって初めて来た場所だ。
道なんて全然わからない。
せめて、最寄りの駅にたどり着ければ…

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