ある国の王子が困っていた。
即位するには百獣の王のバックアップを
得なければならないが、当のライオンがいっこうに現れないのだ。
私はライオンだったので王子を
助けてあげたかったけど、型番の、下四桁目の数字が一文字だけ違っていたので、本物の百獣の王ではなく、彼の力にはなれないはずだった。
しかし彼は一計を案じ、民衆のまえで、自分をくわえてほしいと言った。そんなことしてなんになるのかさっぱりわからなかったけど、私は言うとおりに彼をくわえた。
すると王子が煙幕をはり、私たちは煙に紛れた。
煙が晴れてみると、私たちはいつの間にか高い塔のてっぺんにいた。階段もないのに、どうやってそこに登ったのか、私には皆目検討がつかなかったけれど、それは民衆も同じようだった。
民衆は目の前で起こった奇蹟に歓喜し、誰もが私を百獣の王と疑わなかった。
私の口から出た王子は、塔のてっぺんに刺さっていた剣を引き抜き、ついに即位した。引き抜かれた剣に日の光が宿り、とても眩しかった。
家に帰ると、母が、米がないことに悩んでいた。
「ついにこの‘ひえ’を食べるしかないのか...」 と母が嘆いた。 私は、‘ひえ’が食べられればそれで充分じゃん、と思ったけど、黙っていた。 目が覚めて思ったけど、ひえで満足できる私は、やっぱり本当の百獣の王ではなかったんだろうな。
即位するには百獣の王のバックアップを
得なければならないが、当のライオンがいっこうに現れないのだ。
私はライオンだったので王子を
助けてあげたかったけど、型番の、下四桁目の数字が一文字だけ違っていたので、本物の百獣の王ではなく、彼の力にはなれないはずだった。
しかし彼は一計を案じ、民衆のまえで、自分をくわえてほしいと言った。そんなことしてなんになるのかさっぱりわからなかったけど、私は言うとおりに彼をくわえた。
すると王子が煙幕をはり、私たちは煙に紛れた。
煙が晴れてみると、私たちはいつの間にか高い塔のてっぺんにいた。階段もないのに、どうやってそこに登ったのか、私には皆目検討がつかなかったけれど、それは民衆も同じようだった。
民衆は目の前で起こった奇蹟に歓喜し、誰もが私を百獣の王と疑わなかった。
私の口から出た王子は、塔のてっぺんに刺さっていた剣を引き抜き、ついに即位した。引き抜かれた剣に日の光が宿り、とても眩しかった。
家に帰ると、母が、米がないことに悩んでいた。
「ついにこの‘ひえ’を食べるしかないのか...」 と母が嘆いた。 私は、‘ひえ’が食べられればそれで充分じゃん、と思ったけど、黙っていた。 目が覚めて思ったけど、ひえで満足できる私は、やっぱり本当の百獣の王ではなかったんだろうな。
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