2011年10月6日木曜日

性別は謎のまま

フクヤママサハルかベッショテツヤの子供が無気力症候群に陥ってしまっている。
子供は学校に上がるか上がらないかくらいの年頃。
私は知り合いのおばさん的な位置づけなのか、お宅にお邪魔して子供と接している。
子供は最初はなにを話題にしてもまるで興味も示さず、生きていてなにが楽しいのか…といった風情。
けれども話すうちにだんだん元気を取り戻してきて、私の話にものりはじめた。
そのうちTV(番組じゃなくて、電化製品としてのTV)の話になって、私が意気揚々と
「このテレビのOSDは30言語以上に翻訳されてるんだよ!」
と告げると、子供はポカーンと口をあけた。
しまった、こんな大人の話、子供に面白いわけないか…
そう思ったのもつかの間、子供は
「イタリアとか?」
と、国の名前をあげ始めた。
どうやら大好きなサッカーのチームを思い浮かべているらしい。
「オランダとか?」
「そうそう!」
「スペインとか?」
「そうそう!30か国語だからまだまだあるよ。」
だんだん二人とも興奮して来る。
「えーと、フランス?」
「そうそう!まだまだヨーロッパのチームしか出てきてないよ!」
私がそう言って煽ると、子供はうーんっと唸ってから
「ニカラグア?」
と言った。
予想だにしていなかった答えに
「ニカラグア…」
と力なくただ繰り返してしまった私。
頭の中では、ニカラグアってどこの国?そして何語?と考えてるようで考えてない。
疑問の字面をなぞるだけ。

それで、その子供が、中東に住んでいる祖父を訪ねることになる。
(ここら辺からは私は夢に登場しなくなっている。)
乾いた風の吹く昼の陽中、白壁の迷宮に入るとどこまでも通路が続く。
子供のおじいさんは、青いタイルの半地下の部屋に坐している。
白い服と白いターバン。
異国の歌を歌っている。
子供は、聞き覚えのあるその歌を、無意識のうちに口ずさむ。

異国の言語なので私にはさっぱり意味とかわかんない感じで、なんかやたらとチに点々のほうの「ヂ」って発音が出てくるように聞こえた。

その青いタイルの部屋には、おじいさん以外にも沢山人がいて、中でも壮年の、ちょっとうまく立ち回りそうな雰囲気の男が、この、アジア人の顔をして、自国の歌を歌う子供に興味を示している。
彼は優しそうに近寄ってきているが、この子供を利用しようとしているような気がしてならない。
子供は第6感で、不穏な空気を感じ取りながらも、その優しいおじさんにどう接していいかわからずにいる。

0 件のコメント:

コメントを投稿