最近遅刻の夢ばかりみている気がする。
いつもイマイチ、何に遅刻しているのかはっきりしない。
今日も、私はなにかに遅刻しそうな状態だった。
家の外に出るとグラウンドがあったので、そこが実家なのだとわかった。
大音量でユーロビートが響いている。
まるで馬場競争の大会の時みたいに。
(馬場競争で実際にかかっていたのは演歌だったけど...)
ミーハーなパーティチューンは好きだけど、ここまでコテコテのユーロビートビートはさすがにひく。
自分の好みと違う音楽が、自分のテリトリーを侵しているなんともいえないこの感覚。
まさにあの、馬場競争の時の感覚。
みれば恐ろしく立派な野外用スピーカーが、道の途中途中に据えられている。
あんないいスピーカー使ってるし...
そう思ってちょっと腹が立った。
しかし、そんなことより遅刻である。
もう自転車じゃ絶対間に合わない。
ちょうどそこにミカミせんせがいて、車に乗せてってくれることになった。
ミカミせんせは何かの用事で途中どこかに寄った。
木造の病院のような、学校のようなところ。
生活感がしっかりした感じの、キレイな女性が出てきて私に聞いた。
「あなたくるりと同世代?」
私は答えた。
「私はくるりを聴いた世代ですが、くるりのメンバーよりは若干下の世代です。」
それから、じゃあ自分はなに世代だろうかと考えて、
「私はサカナクション世代です。」
と付け加えた。
けれども、言ってしまってから、サカナクションはイチロウくんとは同い年だけど、バンド全体で考えれば、私より少し下の世代だ、と考え直した。
そうして考えると、自分と同じ世代ののロックバンドっていない気がした。
隣にいた青年が、楳図かずおのまことちゃんぽかったので、パンサーの向井かと思って、思わず
「あの、もしかして...」
と声をかけたが、じっくりよーくみてみると全くの別人だった。
話しかけた手前、引っ込みがつかなくなって困っていると、青年が訊ねてきた。
「あんた、歳いくつ?」
それで正直に32と答えると、青年は
「あ、やっぱりそれくらいだよね」
というような顔をしてから、投げやりに
「へえ、見えないね」
と言った。
なんだか、実年齢より若く見えるといった類いのお世辞を言う習慣に対して、異常な憎しみを覚えた。
憎しみを隠しながら、私は青年に
「で、あなたは?」
と訊ねた。
まことちゃんに似たその青年は、
「僕はマリオネット」
と、言い終わらないうちに、無表情になり、頭と腕をだらんとぶら下げた。
そして、魂を抜かれたピノキオみたいに色褪せて、ぎこちなく動き出した。
彼の肩には金色の鋲が沢山打ってあった。
私は、肩に鋲があると糸が見えなくても、操られているように見えるもんなんだ...と関心した。
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