卒業間近で、みんな浮き足立っているところにこのイベントだ。
図書室かなんかの本棚と本棚の間で、パンダのぬいぐるみを頭に被ったチバッチとユミちゃんが、キスしてるのを見てしまった。
二人の頭の上に乗ったパンダの鼻先がぶつかっちゃうので、うまくキスできなくて、二人ははにかんで笑っていた。
本棚に囲まれているわりには白い陽に包まれて、平和な昼下がりだった。
コンサートホールはまだ開場しておらず、エントランスホールには人がたむろしている。
最近ちょっと気になってる男の子が手招きするので駆け寄ると、男の子の指したとこのに覗き穴があいていた。
覗くと、殆どなにも見えなかったけど、ホールの中でリハーサルしている音が聞こえた。
目を近づけると、音が聞こえる。
私、目で音楽を聴いてるんだな、と感心した。
人のよさそうな、黒スーツの男がやって来て、バックヤードの部屋は広くて大変居心地が良いが、あの電話は受けるだけでなくこちらからかけることもできるのか?と聞いてきた。
出演者のSPかなんかだろう。私は関係者ではないからわからないと答えると、失礼しましたと言っていなくなった。
今思うと彼はリチャードさんだったかもしれない。
別の日、私はまたコンサートホールを目指していた。
さっき女友達と、そこで知り合った同じファンの男と連れだってあるく。
すこし迷いぎみ。
たしかこの道を踏切の手前で右に曲がって、肉のハナマサで左に曲がる...
私たちの目当ては、若くして世界から注目されているコンポーザー。
今日は彼が珍しく、オケに混じってバイオリンを弾くというのだから見逃せない。
なんとかコンサートホールについてみると、オケはガラスケースにすっぽりとはいっていた。
聴衆は、ガラスケースのまわり、360度、どこからでも演奏を楽しめる仕組みらしい。
私たちの目当てのコンポーザーは、上手の中段に座っていた。
サワオさんみたいなパーマかけてる。
私はショウケースにかぶりつきで、宝石のようなオケに見いった。
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