2012年3月31日土曜日

楽譜の同人誌

1Fはライブハウスになっていて、タケオさんとかキムさんとかが出るとかでないとか。
ジャズとかブルースがメインのライブハウスらしい。
お客さんがまばらだ。

2Fは百年みたいな古本屋。
基本的に、楽譜を扱う専門古書店らしい。
ヴィンテージものの譜面が書棚にいっぱい。

奥にはアマチュアの出版物が少し置いてある。
楽譜の同人誌なんてあるんだ…
中には普通の文芸誌も混じっている。
たまに、手芸品みたいなものまで置いてある。

ここ、好きだなあ。

すすけた表紙の、ラテン語か何かでタイトルの書かれた楽譜を手に取りながら、
「こんな洒落た場所に馴染んでる私ってツウでしょ」
なんて気分でいい気になっていた。

2012年3月25日日曜日

丸腰と丸裸

もう忘れちゃったんだけども、兎に角いろいろあって、結果、全裸でぼんやり椅子に座っていた。

そうしたところへごつい感じの外国人がごろごろやって来て、即打ち解けた。

彼らは非常にフレンドリーで、やっぱこっちが丸裸だと、相手も油断して、こんな仲良くなれんのかな、と思った。

そのあとなんだか知人と待ち合わせたり観光だったり岩登りだったり街灯だったりいろいろあった様なんだけれども、どうも覚えていない。

2012年3月22日木曜日

サビオ

ノムさんがカットバンをバンドエイドになおせという。
疑うと、後続の、オープンカーに乗った赤毛の女の人に「バンドエイドでわかるよな?」とノムさん叫んだ。
しかし女の人は「ノー」と即答。
発音が明らかにブリティッシュだったので、英語と米語の違いなんかな?と思った。

詳しく話を聞こうとしたら、女の人はピンクの象のピンバッヂを取り出した。

これを買ってくれるなら話してやってもいい、ということらしい。

象が可愛くなかったし、なんだか宗教のニオイがしたのでご遠慮させていただいた。

2012年3月13日火曜日

修理工に対するマナー

地下鉄の自動改札を通ろうとしたら引っ掛かってしまった。
切符の入れるところが違っていたうえに、タッチパネルを誤って操作したため、全く関係無い小学館か何かのアイテムを意図せず購入してしまったらしい。

無理矢理突破しようとすると、ブザーが鳴って、青い作業服の男がやって来て、改札機の修理を始めた。

私が不機嫌に
「急いでるんですけど」
と言うと、男は改札機から体を起こして
「あんたは自分が何をしでかしたのか、ここで全部直るまで見届けるべきじゃないのか」
と言った。
私は何も言えなくなって男をやぶにらみした。
男は意にも解さず、
「それに僕喉が渇いてるんだけど」
と、いたけだかに言った。
そうしたら、『修理工には飲み物を』というロシアの習慣を急に思い出し、癪だったけど、上の自販機に飲み物を買いに行くことにした。

飲物は何がいいだろう?
一瞬ウォッカという言葉が頭をよぎったが慌てて打ち消した。
まあ、コーヒー辺りが無難だろう。せめてもの復讐に、ミルクと砂糖がたっぷりの、思いきり甘いヤツにしてやる...
などと腹黒いことを考えていると、いつの間にか自転車を押しながら歩いていたことに気付いた。
しかもタイヤがパンクしている。
どこかに駐輪させなければと思って辺りを見回すと、駅前に一列だけの小さな駐輪場があるのを見つけた。

がら空きだったのでラッキーっと喜びながら自転車を留めた。
チェーンキーがあったので、それで施錠した。鍵をかけてから、開けるときのナンバーが分からないことに気付いた。

けれども、きっとなんとかなるだろう思えて心配はしなかった。
私にとって重要で秘密なナンバーなんて、いくらも無いから。

2012年3月8日木曜日

アイドルズ・イン・ザ・ワンダーフォーゲル

マツと山を登る。
マツはもうかなり先に行っていて、私が後から追い付く予定で追いかけている。
メールで互いに報告しあいながら別々に登っている。

途中で、アイドルの大会のようなものに遭遇した。
スタジアムいっぱいに美少年美少女が集まっていてなんかわくわくした。
みんな体育会系のノリで気合い入っててちょっと怖かった。

標高2000mをこえると、マツのテンションが上がりだした。
テンションが上がりまくって、すごい勢いで登っているらしく、さっぱり追いつけない。
そして私のテンションも上がり始める。

2012年3月6日火曜日

重力ウバワー

ナン屋で働いていた。
ちょっと宅急便に用事があったのだけど、電話したら留守だったので、自分で届けることにした。

八百屋の前まで来たとき、洒落たジープが目の前を横切って停まった。
ジープの荷台には、紺の学ジャーを着た中学生の男の子たちがわんさか乗っていて、ジープが停まると、ぞろぞろと降りてきた。

あんなオシャレ臭い車で廃品回収でもしてるんだろうか、と思いながら、丁度目の前にポストがあったので、郵便物をカバンから取り出した。
カセットテープを封筒に入れたような紙包み。
その紙包みが、やにわに凄い力で上昇しはじめた。
びっくりして大声を出しながら、必死で包みを押さえるも、包みは確実に上昇していき、私の体まで一緒に宙に浮きそうだ。

一人で宙吊り状態になっている私を見て、喜んだ中学生たちがわーわー言いながら集まってきた。

わーわーわー
ぐいぐいぐい

たまらず手を離すと、包みはゆっくりと昇っていき、青空に消えていった。

それからは、私の触るものは片っ端から重力を失った。

フォークが飛んでいった。
鉛筆も飛んでいった。
ナンも飛んでいった。

2012年3月3日土曜日

シミかと思う程のクマ

シミッさんが出てきた。

というか彼の家に私が押し掛けた。
誰もいないようだったけど、戸が開いていたので勝手に中に入った。
自分の荷物をたくさん持ち込んで待ってみたけど誰も現れなかった。

小腹がすいたので、ちょっとコンビニへ行って、戻ってみると、私の荷物が全部部屋の外に出されていた。

しばらくその荷物をみつめてから、無言で部屋の中に運び入れた。
部屋にはやっぱり誰もいなくて、私はぼんやりと待ち続けた。

私は待ち続けた。
たまに外出すると、必ず私の荷物は全て外に出されていた。
私は決まってその荷物を眺め、無言で中に運び入れた。

ある時、ふと思い立って押し入れを開けてみたら、シミッさんがいた。
ずっとここにいたのか。
彼は体育座りでうずくまっていて、目の下は凄いクマだった。

出てきなよと言っても、疲れた笑顔で首を振るばかり。
その時になってはじめて、人のうちに勝手に上がりこんでいる自分の図々しさが気になり出した。

予鈴が鳴って、パクさんとイさんが訪ねてきた。
今日は会社休みの日なんだよって教えてくれた。

2012年3月1日木曜日

$ 6.5

木造のカフェ
地下一階から吹き抜けのホール
グラスやランプがキラキラしてる。
外で待ち伏せていた友達が、『xx で待ってる』と言って先に行ってしまった。

財布を忘れて隣のカフェへ逆戻り。
こっちのカフェも木造、地下から吹き抜け。
テラスから日の光がさしこんで、地下なのに明るホール。
奥で固まってる外人たちに声をかける。
振り向いた真ん中の外人は赤ら顔で髪が無い。
舌を目一杯出して『6ドル50セント』と言う。
コーヒー一杯$6.5はまあ安いと思いながらロシア語で言い分け
Жила была... жена... жди...
あれ、ポケットに財布あった。