映画館とライブハウスが併設されているらしい場所に、映画をみに来た。
カウンターでチケットをもぎったあと、入り口が映画館とライブハウスに別れている。
一本目の映画を見終わって、私はトイレに行った。
とても狭い和式のトイレ。
造りが幼稚園児用かと思うほどこじんまりしている。
古い建物なのだなと思った。
昔の日本人の体は、この大きさで十分だったのだろうか。
トイレを出て映画館に戻ろうとするが、入り口がわからない。
なんだかやたらと廊下がいりくんでいる。
やっと見つけた。
掃除用具入れの扉を開けると、なかにもう一枚扉があって、その奥の廊下を進むと映画館だ。なんだこの忍者屋敷みたいな構造は。
2本目の映画が始まるまでにはまだ時間がありそうだったので、ライブハウスの方をみてみることにした。
スタスタと部屋に入ってみると誰もいなくて、楽器がどっさりおいてあった。ここは楽屋かもしれない。
あわてて外に出た。
その部屋には鍵がかかっていなかったし、入ろうとする私を咎める者は誰もいなかった。
けれども、だからと言って、知らない部屋に許可なく入ってみるということを、平気でやってしまった自分の行動が怖くなった。
悪気はなかったけれど、私のモラルはすっかり崩れてしまっているのではないかという気がした。
越えてはいけない一線を私はいつの間にか見落としているのではないか。
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うろたえて目覚めたあと、子供の時にデパートの、入ってはいけない屋上部分に入ってしまって警報がなり、警備員にすっとんでこられた時のことを思い出した。ちょっと開けづらい扉だったけど、開けてはいけない扉だとは思わなかった。そうゆう扉が、世の中にはけっこうあるよね。
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