バケツを運んでいる人がいる。
連れが中を覗きこんで、えづいている。
「見ない方がいい」と真剣に言われれば言われるほど覗いてみたくなる。
バケツの中には、生きた女の体が入っていた。
首の付け根あたりから腰のあたりまで、べろりと皮が剥がれて、筋肉と血管が剥き出しになっている。
タルタルソースみたいな黄色っぼい脂肪にまみれている。
代理母だかなんだか知らないけど、とにかく腹の中にいた子供は取り除かれた後らしい。
女は痛がったりはしていなかったけれど、子供と引き離されてしまったことに耐えられないらしく、「返して」というような言葉にならない言葉を繰り返している。
私たちは、彼女の子供を見つけ出し、彼女に返してあげた。
彼女は何かの機関に保護されたのだけど、私は、その機関が不安で仕方がない。
肉が剥き出しになった彼女の腹の上で、赤ん坊は育つ。生みの親から栄養を吸収しながら。母親は赤ん坊に栄養をすいとられ、その内ただの肉塊と化し、それも全て実の子に食べられてしまう。
そうゆう、効率的な赤ん坊の生産工場のイメージが頭から離れないのだ、
肉剥き出しのはらに我が子を抱えた目の前の彼女は幸せそうに笑うが、私は不安で仕方がない。
彼女は赤子に乳を含ませ用とするが、うまくいかない。赤子は、剥き出しの腹から直接栄養を摂取する方が効率的であることを本能的に知っており、無邪気に、その本能に従う。
鮭の産卵後のような過程が人の腹の上でで行われるに違いないのだが、その、恐ろしい予感を伝えるすべを私は持っていなかった。
こんな夢見たのは、昨日OYAのライブ後、元数分裂とDNAの複製に関する映像を見続けていたせいでしょうね。
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