ユウちゃんが出てこないのに、スグルがたまに夢に出てくるのは不思議だ。
スグルと私の弟は、私の準備ができるのを、イライラしながら待っていた。
私は寝起きで、なにもかもうまくいかなくて、頑張っているはずなのに予定がどんどんおしていった。
ふと、何もかも面倒になった。
「私やっぱり行かない」
あっさり言うと、スグルと弟も、あっさり私を置いて出かけていった。
私達の関係はシンプルで好きだけど、何か物足りない気がしたし、腑に落ちない気がした。
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女が教室に迎えに来ると、先生は嬉しそうにエスケープを宣言した。
校内放送で校長が先生を引き留めた。
けれども先生の巧みな説得で、校長は最後には折れた。
校長が折れた瞬間、先生のに人懐こそうな顔が豹変し、
「現行犯だ!逮捕する」
と叫んだ。
警察がどこからともなく沸いて出て、校長を逮捕した。
その後教室では、ノリで土下座大会が始まった。
ジャンピンク土下座や、うつ伏せ土下座、果ては算段重ね土下座をする者までいる。
私はなんだかつまらなくて、狸寝入りを決め込んだ。
隣に座っていたフレーミングリップスのヴォーカルが
「本当は寝てないんだろ?起きろよ」
とか言って絡んで来た。
彼は
「これでも寝てられるか?」
と、ニヤニヤ声で言いながら、私の口にキスした。
そんなことすれば怒って私が起きると思ったのだろう。
けれども私は、想像以上に動揺してしまい、目を開けることもできずに眠ったふりを続けた。
彼は
「なんだホントに寝てるのかよ」
って感じで舌打ちしてどこかへ行ってしまった。
私は、彼のふざけてなければ意味を成さないキスが寂しかったし、腑に落ちなかった。
目が覚めても、唇のべちゃっとした感触が妙に生々しく残ってて、複雑な気持ちだった。