2017年10月24日火曜日

日が沈む

北海道にいた。
船の上。
夕景の空はまだ明るいが、時計を見ると午前2時を半時は越している。
白夜のない北海道でも、海に出ればこんなに明るいのだな。
その感動をケータイカメラにおさめるべくパシャパシャやるも、思ったような写真は全然取れない。
船内に戻ると美川憲一が宴会をやっていたのでそこに混ざる。
もうすぐどこかの町に寄港するらしい。
「ここでみんな降りちゃうんだから、あんたも愛想振りまいてきなさい」
美川憲一が手をヒラヒラさせてそう言う。
「何がいいご縁に繋がるかわかんないんだから」
「でも私好きな人いるんで...」
(そんなことしてもむなしいです。)
...という部分は口に出さなかった。
美川憲一が眉ねを寄せる。
(あんたのそういうところがダメなのよ)
って顔。
もう一度甲板に出る。
青の濃さが増し始めている。
黄色く光る水平線を凝視する。
もうすぐ日が沈む。
私は、この美しい景色を、留めておくことも、写真に残すこともできない。        

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この前友だちが新婚旅行で船旅した話聞いたのと、たぶんYouTubeであいのりのCMやってたのがでたな。
あいのりは船も乗るのだろうか。
美川憲一は初登場。謎。

2017年10月13日金曜日

モラルの崩壊

映画館とライブハウスが併設されているらしい場所に、映画をみに来た。
カウンターでチケットをもぎったあと、入り口が映画館とライブハウスに別れている。

一本目の映画を見終わって、私はトイレに行った。
とても狭い和式のトイレ。
造りが幼稚園児用かと思うほどこじんまりしている。

古い建物なのだなと思った。
昔の日本人の体は、この大きさで十分だったのだろうか。

トイレを出て映画館に戻ろうとするが、入り口がわからない。

なんだかやたらと廊下がいりくんでいる。
やっと見つけた。
掃除用具入れの扉を開けると、なかにもう一枚扉があって、その奥の廊下を進むと映画館だ。なんだこの忍者屋敷みたいな構造は。

2本目の映画が始まるまでにはまだ時間がありそうだったので、ライブハウスの方をみてみることにした。

スタスタと部屋に入ってみると誰もいなくて、楽器がどっさりおいてあった。ここは楽屋かもしれない。

あわてて外に出た。

その部屋には鍵がかかっていなかったし、入ろうとする私を咎める者は誰もいなかった。

けれども、だからと言って、知らない部屋に許可なく入ってみるということを、平気でやってしまった自分の行動が怖くなった。

悪気はなかったけれど、私のモラルはすっかり崩れてしまっているのではないかという気がした。

越えてはいけない一線を私はいつの間にか見落としているのではないか。
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うろたえて目覚めたあと、子供の時にデパートの、入ってはいけない屋上部分に入ってしまって警報がなり、警備員にすっとんでこられた時のことを思い出した。ちょっと開けづらい扉だったけど、開けてはいけない扉だとは思わなかった。そうゆう扉が、世の中にはけっこうあるよね。