午前中は弟と別のプログラムを受けていて、昼休憩で落ち合うことにしていた。
待合室のようなところで弟を待ったが全然来ない。
あと5分待ってこなかったら一人で食堂に行こう...あと3分待ってこなかったら...
とやっているうちに時間が無くなってしまい、腹ペコのまま野外授業に向かった。
小高くなったところに枯れた芝生の原があって、そこが次の授業場所だった。
弟はもうそこに来ていて、私も枯草の上に腰を下ろした。
何百人もの体験入学者が行儀よく何列も何列も並んで座っていて、なんだかキノコの苗床みたいな雰囲気だった。
教官は、従順なキノコの株たちに、ショートストーリーを考えるという課題を出した。
私と弟はうんうんうなって考えた。
二人は考えているうちにマヂカルラブリーに変わっていた。
どちらがどちらに変身したのかはよくわからなかった。
マヂカルラブリーとなった二人は、とびきり面白いショートストーリーを考えだし、枯れ芝生からは移動して、会議室のようなところに移動した。
会議室には数人の教官たちが、面接官のような感じで会議テーブルを前に座っていて、野田クリスタルと村上は彼らに向かって自分たちの考えたストーリーを披露した。
話が終わると教官たちは、小声で少し話し合い、それから代表者が言った。
「あなたたちは合格です。合格なので発光します」
途端に会議室の電気が消えて真っ暗になり、野田クリスタルと村上が蓄光をためたほうろうのようにぼんやりと発光した。