A4サイズくらいの布袋に、片方だけになってしまった靴下を入れ続けて、もう、パンパンになってしまっている。
それらの靴下の片方が、次々と見つかった。
茶色のモコモコの
白と黒のしましまの
青い、くるぶしが出るの
黒いの
灰の
薄いの
厚いの
水玉の
おまえ、こんなとこにいたのか。
あのとき、なくしたんだったのか。
過去に置いてきた、思い出を回収するように、みつかった靴下を、袋の中の靴下と対にして、くるっと丸めてひきだしに収める。
靴下を丸める時の、なんともいえない安堵感。
よく、帰ってきたね。
※※※
目が覚めてみると、例の袋のなかは、片方だけの靴下でパンパンだったし、左の耳も、壊れたままだった。